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果実食のオオトカゲの研究に自動撮影カメラを利用する [原著]

Bennett & Clements (2014) The use of passive infrared camera trapping systems in the study of frugivorous monitor lizards. Biawak 8:19-30.

センサー付きの自動撮影カメラは地上性哺乳類を中心に生態学的研究への活用が普及してきた。わたしもタイ南部で調査していた際、自動撮影カメラにミズオオトカゲが撮影されたこともあるので、爬虫類にも使えないわけではないけど、積極的に利用している例はコモドオオトカゲを対象とした先行研究(Ariefiandy et al. 2013 PLoS ONE 8: e58800)があるくらいで珍しい。

フィリピン諸島の北部、ポリロ島に生息する果実食オオトカゲの一種グレイオオトカゲが利用する結実木が対象。地上1.5-2.5mの高さを狙って、自動撮影カメラを設置している。グレイオオトカゲは昼行性らしく、夜間はセンサーを停止させることで無駄なフィルム消費を減らしている。調査期間が2002年から2004年で、まだデジタルカメラを利用したシステムが普及していない時期。36枚撮りフィルムを利用しているので、結構頻繁にカメラを訪問する必要がある。カメラは爪痕や斜面の向きなどを考慮して、オオトカゲが登る可能性が高い方向に設置している。撮影された写真から、グレイオオトカゲの活動時間、個体識別、個体サイズの推定を行っている。先行研究から5kgを超える個体はオスなので、大型個体はすべてオスとしている。

59本の樹木を対象とした2784カメラ日(249フィルム)のデータから、グレイオオトカゲが755回で最も多く、その他はVaranus marmoratusや哺乳類だが、撮影回数は非常に少ない。隠れ家とする木に設置したカメラからは午後3時に木に登り、翌朝7時45分に降りてくる様子が記録されている。活動するのは8時から17時にかけてで、完全な昼行性。樹種によって結実木での滞在時間が異なるが、平均滞在時間が最も長いCanarium sp.1でも平均29分、最大でも2時間にすぎない。体サイズと滞在時間には関係性はなく、いずれの個体も食べたらサッサと移動するらしい。

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